血液検査でわかること


◎脂質代謝

  動脈硬化、脂肪肝、内分泌疾患等の重要な指標になります。

総コレステロール(T-ch)
コレステロールは生体の細胞の膜成分として、また各種ステロイドホルモンや胆汁酸の前駆体として重要なものです。コレステロールは、男性では40歳代が最も高く、女性では閉経後増加します。食事による影響はTGと異なり殆ど見られませんが食生活に強く影響されます。動脈硬化症、心筋障害、免疫との関連が高いと考えられています。
HDLコレステロール(善玉コレステロール)
HDLコレステロール値と虚血性心疾患の発症率の間に逆相関が認められることから、HDLは動脈硬化の予後を左右する重要な因子と考えられます。
LDLコレステロール(悪玉コレステロール)
LDLコレステロールが過剰になると、血管壁に付着して動脈硬化の原因になると考えられています。
中性脂肪(TG)
食事や飲食により大きく影響されるため、空腹時に測定することが望ましいです。糖尿病、動脈硬化症、痛風、肥満症などで増加し、重症肝障害、甲状腺機能低下症で減少します。

◎肝機能

  種々の肝病態に対応した一般的な検査です。

AST(GOT)、ALT(GPT)
ASTは心筋、肝、脳にALTは肝に最も多く存在します。両者とも肝疾患で上昇しますが、急性肝炎ではALTが慢性肝炎、肝癌ではASTが著明に上昇します。心筋梗塞などの筋疾患ではALTはほぼ正常を示しますが、ASTのみ著しい上昇が見られます。
ALP
骨疾患、胆管炎、肝癌、悪性腫瘍などで上昇し、慢性腎炎などで低下します。
γ-GTP
アルコール性及び薬剤性肝障害で著明に上昇し、肝炎、肝癌などでは、AST,ALTに平行した上昇が見られます。γ-GTPのみ高値の場合、アルコール、薬剤を中止すると正常値に戻ることがあります。

◎尿酸     

  高尿酸血症は、痛風発作、尿路結石、腎障害などを引き起こします。


◎糖代謝

  糖尿病の代表的な検査です。

血糖
空腹時あるいは食後の血糖値が正常範囲をこえて増加している状態を高血糖とよびます。糖尿病やその他の糖代謝疾患の病態や治療の良否の指標として広く用いられています。
HbA1c
空腹時血糖とグリコヘモグロビン(HbA1c)値は良く相関し、特に一ヶ月前と最も相関します。血糖とHbA1cを組み合わせて糖尿病の指標としています。

◎血球検査

  貧血などがわかります。

赤血球
貧血や赤血球増多症の有無、またその程度を知る手がかりとなります。脱水、多尿の状態や女性の生理的関係で増減することがあります。
白血球
運動や肉体的及び精神的ストレスで変動します。感染症、中毒症、血液疾患などの有無及び予後経過を知る手がかりとなります。
血小板
止血は血管、血小板、血液凝固因子の3つが協調して起こりますが、最初の止血血栓を作るのに特に重要なのが血小板です。

◎腎尿路系

  腎臓、その他の泌尿器系の異常がわかります。

クレアチニン
筋肉細胞から放出されたクレアチニンは血中を流れて腎に達し、尿中に排泄されます。著しい腎障害が起きますと、血清中に増量します。又、肝疾患や筋疾患では減少します。